まっすぐに夜琉に向かって行く由莉。 「…ー夜琉。」 由莉の優しい声に一瞬ピクッと反応を示した。それでも蹴ることを止めない夜琉。 夜琉のテルトリーに入った由莉めがけて夜琉が蹴りを入れようと足を後ろに引く。 その場にいる全員が息を飲んだ。 夜琉が足を後ろに引くと同時に由莉はその場に足を止めて夜琉の頬に向かってゆっくりと手を伸ばしながら言った。 「夜琉ー…、…もう十分だよー…。 みんなで一緒に帰ろう。 私達の居場所にー…。」