=キング of ビースト=




「由莉ちゃんは大人しく車の中にいてね。」


「うん。」


「じゃあ縁狼に集合かけるから待っててね。」


璃玖が出ていき、幹部部屋には私と夜琉しかいない。


まだ朝の9時過ぎということもあり、紅雨や弘樹は来ていなかった。


「抗争いつから?」


「18時くらいだ。」


「大丈夫?」


「あ?俺がいるから大丈夫に決まってんだろうが。」


フッと笑って言う夜琉を見て


「そっか♪」


と言った。本当は最近良く笑ってくれる夜琉が愛おしくてたまんない。


笑うって言っても『フッ』って口角を軽く上げるくらいだが。