「知らなかった。」


と呟く私に構わず夜琉はつづける。


「特に由莉は何考えてるのか、何をするのかが全然わからねぇ。」


「私?」


「ああ。だから大変だし、おもしれぇ。」


「…。」


「誰にも縛られることなく、自由気ままに生きてる。」


「…。」


「…猫みてぇに。」


と言って夜琉はフッと優しく微笑んだ。