「なんでいつも人が来るのがわかるの?」


「気配。」


「気配?」


「ああ。」


「常に人の気配に気をくばっているの?」


「ちげぇ。癖だ。」


「癖?」


「俺は人の言動に敏感だ。」


「…。」


「だから大抵の奴の考えることはわかる。」


「私も?」


「いや、由莉と璃玖と雅さんは全然わからねぇ。」


「雅さん?」


「広斗さんのときの副だ。」


「??」


「広斗さんは那龍の先代だ。」

「えっ!?」