=キング of ビースト=




まっすぐ正面を見ると知らない男の人が3人と璃玖たちもいる。


「わぁお。えらいべっぴんさん見つけたんやなぁ。」


私の顔をまじまじと見つめながら言って来るものだから、お世話と分かって居てもあえて触れない。


「ふふっ♪ありがとうございます。由莉です。」


「わいは、南月‐ナツキ‐や。女見たいな名前だけど、からかわんといてなぁ。」


「女見たいな名前?どこがですか?南月さんにピッタリな、綺麗な名前じゃないですか。」


私がそう言うとビックリしたような顔をして、夜琉の方を向き

「夜琉さん、俺も欲しいわぁ~。超いい子ですやん♪」


「あ?手ぇ出したらお前でも許さねぇぞ。」


「…ベタ惚れですやん。」


「ちっ!!!」


「夜琉、ちゃんと由莉ちゃんの紹介しなよ。」


璃玖が夜琉に声をかけると小さく舌打ちした後に言った。


「由莉だ。お前らが勝手に言ってる那妃ってのは、コイツの事だ。由莉、」


夜琉は、私に自分で何か言えと言ってるのだろう。