「人は失敗して、成長してくもんだ。」 「…。」 「なぁ、亮。お前の知っている由莉ちゃんはどういう子だ?」 「…。」 「俺の知っている由莉ちゃんは、一人逃がした亮のことを責めるような子じゃない。むしろ、感謝しているんじゃないか?」 「そんなわけない。」 「そうか?俺は由莉ちゃんなら自分よりも亮の心配をするような気がするんだがなぁ。」 「ー…兄貴。俺はもっと強くなりてぇ。」 広斗は、夜琉のもとから戻ってきて2階の階段の隅でうなだれている亮の元へ歩み寄ったのだ。