「ならコイツをそのままにしとくのか?」 広斗は冷たい視線を転がっている男に向ける。 「コイツはたぶんどっかの族に入っている。俺はもう族を抜けた身だ。何もすることはできねぇ。そうだろ詩織?」 「ああ。」 「由莉ちゃんには申し訳ないが、夜琉に連絡するぜ。」 「ああ。」 するとそこに一台の車が止まった。