その後すぐに翠川に連れられて『特進科』の校舎に連れて行かれた。
見た目は『普通科』と大して変わりは無いのに、校舎内部は全然違う。
まず何よりも想像以上に広いロビー…そしてそこから伸びる幾つもの教室に続く廊下。




「なぁ、ここって『普通科』と同じくらいの広さに見えたんだけど」



「…『空間圧縮』の能力が使われてるから」



「それも『能力者』の力か」




無言で頷く翠川。
結局はこの学園そのものが『能力者』の力が行き届いた場所なんだと感じる。
そこでもう一度未来からもらった書類を確認してみた。




「あと『魔剣』操作能力者…って何?」



「魔剣は『魔具』の1つ、まぁ詳しいことは授業前に説明を受けるから」



「へぇ」




そもそも怜には『魔具』が何かわからなかったけれど、そこはとりあえず納得しておくことにした。
どうせ嫌でもあの教師陣の誰かから説明を受けるんだろう。