って、あれ?

「先生、今なんて?」

「え?『応用の力ついてきましたね。』?」

嘘。ほんとに?

「ほ、ほんと……?」

ぽん

先生はあたしの頭に手を当て、微笑みながらそのまま頷いた。

「本当ですよ。こんなに頑張ってくれる人、滅多にいないです。
君にはとても嬉しい思いをさせてもらってます。」

ドキッ。

先生の手が当たっている所から、どんどん熱が上がってくる。

「ぜ、全然そんなんじゃ……。
ただ、先生の授業が楽しいからで……。」

「ほら。その言葉も嬉しいんですよ。」

ドキン

そんなつもりじゃないけれど、先生はあたしの一言に喜んでくれるの?

「先生……。」