『ほれ、横みてみな。』

ん?横?

『すっすごーい!!♪映画のシーンみたい!!ちょ〜綺麗!!』

それは、
とっても大きくて
綺麗なオレンジ色の
夕日だった。

『すげぇだろ?』

『うん!!ありがとう。』

『降りるぞッ!!』

『えっうん。』

司は、河原の近くにバイクを止めて、
あたしの手を引き河原へ下りた。

ドキッ・・・。
手握ってる。

あたしどうしたんだろう?
なんかとってもドキドキする。

ドスッダダッダ

『痛ぁぁ〜』
『いってぇな〜』

あたしと司は、足を滑らして、ズッコケた。

痛い〜。
ふと横を見たら、涙目の司がいた。

『ぶっ。アハハハハハ〜♪司が泣いてる〜♪』

『なんだよ〜。笑うなよ。つか、お前も涙目だぞ?アッハハハハハ』

こけたまんま二人で大笑いした。
こんなに笑ったの久しぶりだよ。

精神的にちょっと疲れてたし・・・。

そしてあたしは、聞きたい事があったから
聞く事にした。

『なんで、二人だけだったの?』

司は、ため息ついて答えた。

『二人きりで見たかったんだよ。』
それは、どういう意味で?
ただ、誰でもよかってランダムであたしになったみたいな?