「葉瑠、一緒にご飯食べよう?」
珍しく綾に誘われ、たまにはいいかと2つ返事で頷いた。
「桜庭さん!」
階段を下りる途中に声を掛けられ、見ると繭乃くんが手を振っていた。
「葉瑠、知り合い?」
警戒心丸出しの綾に頷くと、繭乃くんに笑顔を向けた。
『よくわかりましたね』
「降りてくるの見えたんです!」
『あぁ、何か用ですか?』
「桜庭さんはこれから昼食ですか?」
質問をしたら逆に聞き返された。繭乃くんの視線がお弁当に向けられ、『うん』と答えた。
『繭乃くんは?』
「僕ですか?!」
待ってましたとばかりに目を輝かせ、両手でカメラを持った瞬間、聞かなければよかったと後悔していた。
「今から写真撮に行こうか、現像しようか迷ってるんです。桜庭さんはどっちが良いと思いますか?」
『繭乃くんがやりたい方をやれば良いんじゃ……』
「どっちもしたいから迷ってるんですよ!」
『ああ』
苦笑混じりに頷いていると、ツンツンと脇腹を小突かれた。
見ると、少々ご立腹な様子の綾様が「なんとかしなさいよ」そんな目で私を見てた。
その間にも、カメラについて熱く語る繭乃くんの話しは続いており……
どのタイミングで声を掛ければ良いのか躊躇してると、突然ピタリと話が止んだ。
「話し長すぎ!女の子にそんな話ししたら嫌われるって教えたばっかりだろ?」
そんな事を諭しながら、繭乃くんの口を塞ぐ男子生徒は、私達を見てニッコリ笑った。
その瞬間、その男子生徒から目が離せくなった。だってその人は、よく似てるから
『……柚樹?』
無意識に口をついて出た名前に、その男子生徒が反応した。
珍しく綾に誘われ、たまにはいいかと2つ返事で頷いた。
「桜庭さん!」
階段を下りる途中に声を掛けられ、見ると繭乃くんが手を振っていた。
「葉瑠、知り合い?」
警戒心丸出しの綾に頷くと、繭乃くんに笑顔を向けた。
『よくわかりましたね』
「降りてくるの見えたんです!」
『あぁ、何か用ですか?』
「桜庭さんはこれから昼食ですか?」
質問をしたら逆に聞き返された。繭乃くんの視線がお弁当に向けられ、『うん』と答えた。
『繭乃くんは?』
「僕ですか?!」
待ってましたとばかりに目を輝かせ、両手でカメラを持った瞬間、聞かなければよかったと後悔していた。
「今から写真撮に行こうか、現像しようか迷ってるんです。桜庭さんはどっちが良いと思いますか?」
『繭乃くんがやりたい方をやれば良いんじゃ……』
「どっちもしたいから迷ってるんですよ!」
『ああ』
苦笑混じりに頷いていると、ツンツンと脇腹を小突かれた。
見ると、少々ご立腹な様子の綾様が「なんとかしなさいよ」そんな目で私を見てた。
その間にも、カメラについて熱く語る繭乃くんの話しは続いており……
どのタイミングで声を掛ければ良いのか躊躇してると、突然ピタリと話が止んだ。
「話し長すぎ!女の子にそんな話ししたら嫌われるって教えたばっかりだろ?」
そんな事を諭しながら、繭乃くんの口を塞ぐ男子生徒は、私達を見てニッコリ笑った。
その瞬間、その男子生徒から目が離せくなった。だってその人は、よく似てるから
『……柚樹?』
無意識に口をついて出た名前に、その男子生徒が反応した。