『仁が教室に入ってくるとこ初めてみた…』
「えっ!?そんなに珍しい事なんですか?」
『珍しいっていうか…超レアな光景?』
笑いながら言う私に、柚樹は仁の姿を不思議そうに見てた。
「教室では話さないんですね。」
『うん。 仁、そういうの嫌うから。
私に気使っちゃうんだって。私は気にしてないんだけどね…
だから、話すときは桜木の下か、誰もいない放課後の教室だけ。』
「そうなんですか…」
『うん。 それより柚樹、そろそろ戻らないとヤバイんじゃない?』
時計を見ながら、開始時間だと言うことを柚樹に伝えると、慌て立ち上がり一礼すると教室を出ていった。
『忙しい子』
後ろ姿に微笑みながら、でも、可愛い子だったなぁ…と頬杖を付き窓に目を移すと、教壇から先生の声がした。
午後の授業を聞きながら、柚樹の事を思い返していた。仁と友達になりたいなんて、私と同じくらい変わった子。
最後まで礼儀正しかったし…あ、クラス聞いとけば良かった…。
右から左に流れる授業が全く頭に入らないのはいつもの事だけど、今は先生の声が聞こえないほど、柚樹の事を考えていた。
「えっ!?そんなに珍しい事なんですか?」
『珍しいっていうか…超レアな光景?』
笑いながら言う私に、柚樹は仁の姿を不思議そうに見てた。
「教室では話さないんですね。」
『うん。 仁、そういうの嫌うから。
私に気使っちゃうんだって。私は気にしてないんだけどね…
だから、話すときは桜木の下か、誰もいない放課後の教室だけ。』
「そうなんですか…」
『うん。 それより柚樹、そろそろ戻らないとヤバイんじゃない?』
時計を見ながら、開始時間だと言うことを柚樹に伝えると、慌て立ち上がり一礼すると教室を出ていった。
『忙しい子』
後ろ姿に微笑みながら、でも、可愛い子だったなぁ…と頬杖を付き窓に目を移すと、教壇から先生の声がした。
午後の授業を聞きながら、柚樹の事を思い返していた。仁と友達になりたいなんて、私と同じくらい変わった子。
最後まで礼儀正しかったし…あ、クラス聞いとけば良かった…。
右から左に流れる授業が全く頭に入らないのはいつもの事だけど、今は先生の声が聞こえないほど、柚樹の事を考えていた。


