しばらく歩き、時間を見るためケータイの電源を入れると、着信が10件以上メールも数件着ていた。
『本当になにしてるんだろう……』
歩き疲れ歩道にしゃがみ込むと、来た道を振り返った。また知らない場所まで来てしまった……今頃仁はどうしてるんだろう?
さっきから誰かに呼ばれてる感覚だけが抜けず、曇った空を見上げ、つま先を二回鳴らした。
『嘘つき~』
1人呟き、そろそろ行こうかと立ち上がった頃、電源を切り忘れたケータイが鳴った。
『…あ…っ』
ディスプレイの名前を見つめたまま出ようか迷っていた。留守電に切り替わる前に、指を移動させいざ出ようとした時電話が切れた。
『あ……切れちゃった』
悩む必要なんて無いはずなのに、冷えた指先はボタンを抑えたまま離れなかった。
そして、前の着信から一分も経たないうちに再びケータイが鳴った。
『……はい』
意を決し電話にでると、「よかった」の呟きが聞こえ謝ろうと口を開いた時「何で待ってねぇんだよ!!」と怒鳴られた。
『……。』
「なに勝手に帰ってんだよ!!」
『……どうして怒られなくちゃいけないのよ』
ボソッと呟いた声は、誰が聞いても鼻声だと分かる声だった。
「ったく、今どこ?」
怒りを隠しもせずぶつけてくる仁にイラッとした、だから質問には答えなかった。
『本当になにしてるんだろう……』
歩き疲れ歩道にしゃがみ込むと、来た道を振り返った。また知らない場所まで来てしまった……今頃仁はどうしてるんだろう?
さっきから誰かに呼ばれてる感覚だけが抜けず、曇った空を見上げ、つま先を二回鳴らした。
『嘘つき~』
1人呟き、そろそろ行こうかと立ち上がった頃、電源を切り忘れたケータイが鳴った。
『…あ…っ』
ディスプレイの名前を見つめたまま出ようか迷っていた。留守電に切り替わる前に、指を移動させいざ出ようとした時電話が切れた。
『あ……切れちゃった』
悩む必要なんて無いはずなのに、冷えた指先はボタンを抑えたまま離れなかった。
そして、前の着信から一分も経たないうちに再びケータイが鳴った。
『……はい』
意を決し電話にでると、「よかった」の呟きが聞こえ謝ろうと口を開いた時「何で待ってねぇんだよ!!」と怒鳴られた。
『……。』
「なに勝手に帰ってんだよ!!」
『……どうして怒られなくちゃいけないのよ』
ボソッと呟いた声は、誰が聞いても鼻声だと分かる声だった。
「ったく、今どこ?」
怒りを隠しもせずぶつけてくる仁にイラッとした、だから質問には答えなかった。


