ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

『大丈夫だよ』


「そうは見えないんだけどなぁ」


『それより忘れ物はいいの?』


「あっ、そうだ」


自分の目的を思い出したのか、慌てて机に駆け寄った。


「あった!」


「綾ちゃん水樹が早くって…葉瑠まだいたの?」


『うん、柚樹は?』


「水樹に呼びに行って来いって言われて」


『そう』


「柚樹が居るとね水樹が他の人を見なくなるの」


イタズラな笑みを浮かべ、嬉しそうに話す綾を見ながら、普段3人がどんな帰り方をしてるのかが気になった。


「さて、行こうか?」


「はい」


「葉瑠行こう!」


『うん』


仁も戻りそうにないし、1人でいてもする事ないし。出口で待つ2人の元へ駆け寄ると、並んで帰った。