ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「1人で居るのを見る限り、何かあったか抜けてきたようにしか思えないから。保健室にくるか?」


『…はい。行くところ無いんで』


先生の隣に並ぶと、そのまま保健室に向かった。


「話は保健室でゆっくり聞かせてもらうよ。嘘偽りのないさくらの気持ちもね?」


『先生…誰の請け売りですか?』


「マンガと韓流ドラマかな?」


『えっ!!先生、韓ドラ見るんですか!?』


「意外とおもしろいぞ?仕事に支障がでない程度にしてるけど、今も続きが気になって……」


『はぁ…夜出かけたりとかしないんですか?』


「最近は家に居ることが多いかな?」


『そうなんですか』


意外過ぎて想像できない。1人で韓流ドラマって……家のおばあちゃんみたい。
 そして保健室に着くまでの間、今見てるらしいドラマの話を淡々と聞かされた。


「──で、今度は何が原因?」


椅子に座り尋問してくる先生を無視し、誰もいないのを確認してからさっきの出来事を話した。


「クリスマスねぇ、今年は1人でドラマだな」


『寂しいですね……』


「それで、どうするの?」


『誰にも誘われなさそうなので、家族と過ごします。先生もどうですか?イブにおばあちゃんに会えますよ?』


「遠慮しておくよ。さくらも寂しいな」


『…ですね。』