『あぁ、やっぱ変な感じ』
CDを棚に戻すと、フゥと息を吐いた。そして、学校ではダサく、幽霊並みに存在感がない仁を思い出し笑っていた。
『何が違うんだろう?』
「さっきから何喋ってんだよ?」
『まだ慣れないから』
「……お前も顔か」
『え?』
ため息をつき不機嫌になる仁に、どうしてそうなるのか不思議でならなかった。
『……乾いたかな?』
「何が?」
『制服……』
「まだだろ」
『そうだよね?』
ぎこちない会話が続き、ふと目に留まった前髪の事を訊いてしまった。
『前髪は、乾いた?』
「だったらなに」
『おろさないのかなって……』
「ほっとけ。俺の家なんだから、どんな髪型してようと関係ねぇだろ!?」
『だよね、ごめん……』
それが精一杯だった。
こんな事で涙がでるなんて、グッと噛み締めた唇から鉄の味がした。
急に静かになった部屋にギターを置く音が聞こえ、仁は無言で部屋を出ていった。
『そんなわけないじゃん……』
溜まっていた涙が一気に溢れ、鼻水まで出てきて……膝を抱えて泣いた。
わんわん泣きわめいて、バカーって叫びたい気分だった。雨の中飛び出して、ワーッて叫んだらこのズキズキは消えるだろうか?
CDを棚に戻すと、フゥと息を吐いた。そして、学校ではダサく、幽霊並みに存在感がない仁を思い出し笑っていた。
『何が違うんだろう?』
「さっきから何喋ってんだよ?」
『まだ慣れないから』
「……お前も顔か」
『え?』
ため息をつき不機嫌になる仁に、どうしてそうなるのか不思議でならなかった。
『……乾いたかな?』
「何が?」
『制服……』
「まだだろ」
『そうだよね?』
ぎこちない会話が続き、ふと目に留まった前髪の事を訊いてしまった。
『前髪は、乾いた?』
「だったらなに」
『おろさないのかなって……』
「ほっとけ。俺の家なんだから、どんな髪型してようと関係ねぇだろ!?」
『だよね、ごめん……』
それが精一杯だった。
こんな事で涙がでるなんて、グッと噛み締めた唇から鉄の味がした。
急に静かになった部屋にギターを置く音が聞こえ、仁は無言で部屋を出ていった。
『そんなわけないじゃん……』
溜まっていた涙が一気に溢れ、鼻水まで出てきて……膝を抱えて泣いた。
わんわん泣きわめいて、バカーって叫びたい気分だった。雨の中飛び出して、ワーッて叫んだらこのズキズキは消えるだろうか?


