ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

 今朝のどんより曇っていた空は、キレイな晴れ間に変わった。
今日も賑わうチワワ喫茶は、昨日と違いドリンクの方がよく出た。
 注文が入り焼き終えたホットプレートに、ワザと小さなホットケーキを作り、高橋を困らせては盗み食いを繰り返した。


「うまっ!」


それに高橋も加わり、自分で焼いたホットケーキを食べそう言っていた。


『中にフルーツ入れたら、ケーキみたいで可愛いかも』


「あんまりいれんなよ?」


ムッとする高橋に、イチゴに生クリーム、チョコシロップを挟んだホットケーキを差し出すと、迷わず食べた。


『あっ!なんで食べるの?!』


「今のはどう見ても食べてくださいって言ってるようなもんだろ!」


ため息を吐き、同じ物を二つ作ると一つは仁に渡し、一つは自分で食べた。


「ん、うまい」


『うん!想像通り』


「お前ら仲いいな」


突然何を言い出すのか、高橋が仁を見たのがわかった。


『いけない?』


「いや、悪くはないけど、なんで緒方?」


『はっ……?』


「いや、こんなに男子がいる中でなんで緒方なのかと思って。俺はダメ?」


期待感いっぱいの高橋を『ダメっていうか、無理』と一蹴した。