「おい、桜庭?」
『えっ?! 何?』
「何って呼びかけても反応ないし、目はどっか行ってるし…」
どうやらボーっとし過ぎて返事をしない私を、気にかけてくれたらしい。
『ごめん、ちょっと考え事してた……』
謝ると勢いよく立ち上がり、思い切り伸びをした。
『さて、行こうかな?』
後ろを振り返り、コンビニの袋を持ちながら、聞かなくてもわかる質問をした。
『仁は?』
「俺は─」
『もう少しここにいるから。でしょ?』
仁の真似をしながら言ったら「似てねぇ。」と言われた。自信あったんだけどなぁ…。
聞いた事に対して否定しないのはヤッパリ行かないって意味らしい。
『じゃあ!』
笑顔で手を振ると、「じゃあ…」とぶっきらぼうな返事が返ってきた。それに微笑むと、遠い校舎へと歩いた。
カサカサと音を立てるコンビニの袋を、風で飛ばされないようギュッと握りながら。
『一度で良いから、一緒に歩きたいな…?強引に引っ張られるんじゃなくて…』
『えっ?! 何?』
「何って呼びかけても反応ないし、目はどっか行ってるし…」
どうやらボーっとし過ぎて返事をしない私を、気にかけてくれたらしい。
『ごめん、ちょっと考え事してた……』
謝ると勢いよく立ち上がり、思い切り伸びをした。
『さて、行こうかな?』
後ろを振り返り、コンビニの袋を持ちながら、聞かなくてもわかる質問をした。
『仁は?』
「俺は─」
『もう少しここにいるから。でしょ?』
仁の真似をしながら言ったら「似てねぇ。」と言われた。自信あったんだけどなぁ…。
聞いた事に対して否定しないのはヤッパリ行かないって意味らしい。
『じゃあ!』
笑顔で手を振ると、「じゃあ…」とぶっきらぼうな返事が返ってきた。それに微笑むと、遠い校舎へと歩いた。
カサカサと音を立てるコンビニの袋を、風で飛ばされないようギュッと握りながら。
『一度で良いから、一緒に歩きたいな…?強引に引っ張られるんじゃなくて…』