【刺激】なんて言葉が不釣り合いなほど、ひたすら本にかじりついていたあの日が、少しだけ懐かしく思えた。
「その日も普通に授業受けて、休み時間が来て、またいつもの繰り返しか。ってため息ついて、面白い事探してる時、友達の1人が抜けるか?って、最初は軽いノリだった、でも実際抜けて見ても楽しいのは一時だけで、また退屈に逆戻りした。
意味なく髪も染めて、ゲーセンで毎日時間を潰しては帰る。それが日課に変わった」
廊下が行き止まりになり、階段をつたい二階へと足を延ばした。
「また刺激を求めだした時、仲間の1人が女の人を連れて来たんだ。
声かけたらOKだった!って気味悪い笑顔浮かべて。その出会いが俺の全てを変えていった……
俺はその人から目を離せなかった。スラッとした足、整った顔、胸まで伸びた髪は緩くパーマがかけられて、全てが完璧に見えた。その人に似合う男になりたくて、服装から変えた」
『その人は──』
「一目惚れだった。ただ、輝いて見えた、大人ってだけで凄く魅力的に…
でも今はあの頃より魅力を感じなくなった。どうしてあんなに好きだったのか、自分でも信じられないくらい」
「その日も普通に授業受けて、休み時間が来て、またいつもの繰り返しか。ってため息ついて、面白い事探してる時、友達の1人が抜けるか?って、最初は軽いノリだった、でも実際抜けて見ても楽しいのは一時だけで、また退屈に逆戻りした。
意味なく髪も染めて、ゲーセンで毎日時間を潰しては帰る。それが日課に変わった」
廊下が行き止まりになり、階段をつたい二階へと足を延ばした。
「また刺激を求めだした時、仲間の1人が女の人を連れて来たんだ。
声かけたらOKだった!って気味悪い笑顔浮かべて。その出会いが俺の全てを変えていった……
俺はその人から目を離せなかった。スラッとした足、整った顔、胸まで伸びた髪は緩くパーマがかけられて、全てが完璧に見えた。その人に似合う男になりたくて、服装から変えた」
『その人は──』
「一目惚れだった。ただ、輝いて見えた、大人ってだけで凄く魅力的に…
でも今はあの頃より魅力を感じなくなった。どうしてあんなに好きだったのか、自分でも信じられないくらい」


