開けた窓から入ってくる温い風が、汗でベタつく肌を掠め、メガネの縁に乗ったまま落ちずにいた前髪を微かに揺らしていた。
「他に質問は?」
『うん……』
こうして質問を考える時間も楽しかった。聞きたい事は山ほどあるのに、肝心な事だけは聞けずに胸の奥で燻ってた。
最後の質問が終わり飽きてきたのか、リラックスしてるのか、頬杖を付き逸らすことなく向けられる視線に私の方が困惑していた。
「今ので終わり?」
『うん、一応』
「そっか。じゃあそろそろ他の場所も見るか?」
『うん』
微笑し頷くと、教室を出た。
他に見る場所なんて限られてるのに、懐かしむ仁を見ていたらどうでもよくなった。
「……俺、この学校通ったの、二年までなんだ」
『えっ?!』
「二年の終わりから学校来なくなったから。まぁ、そこが今でも後悔してる所の1つだったりすんだけど?」
突然話し始めた内容について行くのがやっとだった。どうしてこのタイミングで?そう訊く間もなく、仁は過去を話し始めた。
「なんでこんな話しし出したのか、自分でも分かんねぇけど…お前に聞いてて欲しい」
『分かった。』
躊躇いながらも頷いた。 返事を聞くと改めて話し始めた。
「学校が退屈になったとか、嫌いになったとかそんなんじゃなくて。ただ、同じ事の繰り返しに飽きてたんだ」
廊下を歩きながら時々俯き、微笑する言葉に静かに耳を傾けた。
「他に質問は?」
『うん……』
こうして質問を考える時間も楽しかった。聞きたい事は山ほどあるのに、肝心な事だけは聞けずに胸の奥で燻ってた。
最後の質問が終わり飽きてきたのか、リラックスしてるのか、頬杖を付き逸らすことなく向けられる視線に私の方が困惑していた。
「今ので終わり?」
『うん、一応』
「そっか。じゃあそろそろ他の場所も見るか?」
『うん』
微笑し頷くと、教室を出た。
他に見る場所なんて限られてるのに、懐かしむ仁を見ていたらどうでもよくなった。
「……俺、この学校通ったの、二年までなんだ」
『えっ?!』
「二年の終わりから学校来なくなったから。まぁ、そこが今でも後悔してる所の1つだったりすんだけど?」
突然話し始めた内容について行くのがやっとだった。どうしてこのタイミングで?そう訊く間もなく、仁は過去を話し始めた。
「なんでこんな話しし出したのか、自分でも分かんねぇけど…お前に聞いてて欲しい」
『分かった。』
躊躇いながらも頷いた。 返事を聞くと改めて話し始めた。
「学校が退屈になったとか、嫌いになったとかそんなんじゃなくて。ただ、同じ事の繰り返しに飽きてたんだ」
廊下を歩きながら時々俯き、微笑する言葉に静かに耳を傾けた。


