ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

そんな事を話をしながら教室へと向かった。
仁が過ごした教室は残っているけど、染み付いた空気は新しいモノに変わり、過去のそれは姿を消し去り再び仁の目に蘇らせた。
 見慣れた黒板に触れ、見渡していると、「ここが俺の席」と窓際の机をさすっていた。


「ちょうど、今お前が座ってる席だな」


『うそ……』


じっと見つめたまま呟いた声は、聞き取れないほど小さかった。


「この傷、懐かしい」


その目は優しく、愛おしいモノを見るような視線だった。


『仁ってどんな生徒だった?』


「どんな?」


机から目を逸らす事なく考える仁に、ありきたりな質問をした。


「あぁ!今よりウルサかった」


『全然想像つかない』


「だろうな」


フッと笑う顔はすごく穏やかだった。
 二人並んで座り、聞けなかったことを質問した。


『部活は?』


「サッカー」


『モテた?』


「まったく!ではなかった」


『ふ~ん……』


やっぱり好きな人とか居たのかな?かっこよかったんだろうなぁ…