ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「あの先生メガネ取った瞬間デカい声だすから、まじビビるし…」


そう笑い眉根を寄せる姿も、今は不自然なほど自然に見える。なんだか、怒られに来た仁の付き添いみたい、なんて自分の思い出には無い今を重ねていた。


「うわっ、まだあんのかよコレ」


いい加減直せよ! 廊下の壁に付いた傷跡を撫で、昔自分でつけたんだと教えてくれた。


「ちょうど色んな事が重なった時期でさ、ムシャクシャして思いっきり殴ったらヒビ入っちゃって。それ先生に見られてて、すげー怒られたの」


『その先生ってさっきの声が大きい人?』


「そう。でも怒られたのは違う先生。あの先生は、見てたけど何も言って来なかった。逆にかばってくれたって言うか……反省文はきっちり書かされたけど」


『へぇ、どんな先生何だろう?』


「さっき一緒に来ればよかったのに」


『うん、でも入りづらいっていうか』


「気にする事ないのに、一人ならともかく、俺が一緒なんだし」


『うん…』


「まあ、帰る時にもう一度顔出すよう言われてるから、そん時でいいか!」


『うわ~なんか、緊張する』