ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「何って、お前が居なかった時と同じ…」


『答えになってない。まぁ、大体の予想はつくけど…私が居ない間、ここに誰か居た?』


「なんで?」


なにかを探るような顔で聞いてくる仁に、『ちょっと気になって。』と言うと、納得がいかない顔をしながら、ちゃんと答えてくれた。


「…そういや」


『なに?』


「誰かに見られてる気がした」


それはきっと…いや確実に


『…あたし、かなぁ?その視線…はは』


「はあ?」


『私、教室のベランダから見てたから…。
だから、仁が毎日待ってたっていうのがちょっと納得いかなくて…』


「お前はストーカーか!てか、毎日待ってねぇし!!」


『嘘だぁ~』


完璧疑いの眼差しで仁を見てる私に、「本当、てかそんなんで嘘つくかよ」とサラリとかわされてしまった。


『そこまで言うなら、信じましょう?』


「お前、ゼッテェ信用してねぇだろ?」


『素直に聞いても答えてくれそうにないからもういい。
それに、お腹すくから考えるの止めた!!』


ガサゴソと袋から、オニギリとお茶を取り出すと、仁に笑われた。