ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「そっか、じゃあ行きたいところ考えとけ?あんま遠い場所は無理だけど」


『分かった……』


私の返事を聞くと、校舎に目を向け「中村遅いな」と呟いた。
 その後、柚樹も合流し暫くその場で今までのことを思い返していた。
 そのうち話は夏休みの課題になり、柚樹も最初に片付ける方だと知った私は、嬉しくて自然とテンションが高くなった。
ふと視線を感じ、隣に目を向けると、なぜか不機嫌な仁と目が合い逸らされた。


『……一緒に勉強しない?』


無意識にでた言葉暫く黙りこむ仁は、「絶対…」と呟き「行く」と顔ごと背けた。


「僕も行きたいけど、水樹の勉強を見なくちゃいけなくて……」


合っても行けないと悲しそうな顔をしていた。