校庭の桜の木は緑の葉を枝一杯に付け、気持ちよさそうに風に吹かれてる。
『最初は二人だけだったのに……』
先を行く3人の背中を見ながら呟いてると、後ろから声がした。
「最初は1人で静かだったのに……」
振り返ると、仁がフッっと笑って私を追い越した。その距離は手を伸ばしたら届く距離で、歩幅が小さい私に合わせて歩いてくれてるように見えた。
「夏の予定決まった?」
桜木の下に付いてそうそう、そんな会話が耳に入った。
双子相手に話をする綾を見てると、一瞬どっちが柚樹なのか分からなくなる。
『仁は予定決めた?』
「何も。夏だからって出かける必要なくね?外出たって無駄に汗かくだけだし」
『確かに無駄に汗かくけど、家にいる方がつまんなくない?』
「別に……」
綾達から少し離れた場所に座ると、耳にイヤホンをはめた仁の隣に座り、騒がしい会話を横に高校初めての夏をどう過ごそうかワクワクしながら昼を過ごした。
「ねぇ、夏休みに入ったらみんなで出かけない?泊まりで!!」
その話を持ちかけられたのは放課後の教室だった。まだ騒がしい声に混じり、キラキラと目を光らせる綾に返事を返せずにいた。
みんな=仁も一緒。
日帰りならまだしも、泊まりで行くとは思えなかった。
『最初は二人だけだったのに……』
先を行く3人の背中を見ながら呟いてると、後ろから声がした。
「最初は1人で静かだったのに……」
振り返ると、仁がフッっと笑って私を追い越した。その距離は手を伸ばしたら届く距離で、歩幅が小さい私に合わせて歩いてくれてるように見えた。
「夏の予定決まった?」
桜木の下に付いてそうそう、そんな会話が耳に入った。
双子相手に話をする綾を見てると、一瞬どっちが柚樹なのか分からなくなる。
『仁は予定決めた?』
「何も。夏だからって出かける必要なくね?外出たって無駄に汗かくだけだし」
『確かに無駄に汗かくけど、家にいる方がつまんなくない?』
「別に……」
綾達から少し離れた場所に座ると、耳にイヤホンをはめた仁の隣に座り、騒がしい会話を横に高校初めての夏をどう過ごそうかワクワクしながら昼を過ごした。
「ねぇ、夏休みに入ったらみんなで出かけない?泊まりで!!」
その話を持ちかけられたのは放課後の教室だった。まだ騒がしい声に混じり、キラキラと目を光らせる綾に返事を返せずにいた。
みんな=仁も一緒。
日帰りならまだしも、泊まりで行くとは思えなかった。