あれから一週間、私は桜木の下に行かなくなった。休み時間になると教室のベランダに出て、一人桜の木を眺めた。
仁がいるから。
豆粒みたいにちっちゃいけど…
『よし!』
授業が終わり昼休みに入ると、気合いを入れた。今日は仁の所に行こう!授業中ずっと考えてた事を実行する事にした。
仁の反応が怖いけど、当たって砕けろ精神だ!!
いつもと同じオニギリに、お茶のペットボトルが入ったコンビニ袋をもち、騒がしい廊下を足早に歩いた。
『ハァー…』
足はどんどん進んでくのに、心がすごい遠くにあるみたい。心がついていかない。
『ハァー…』
さっきからため息ばっかり、暗いなあ私…ポジ子はどこ行った?
「おい…。」
『…ん?』
一人頭の中で現実逃避をしてた時、後ろの方で誰かに呼び止められた気がして振り向くと、ちょうど曲がり角の正面からは分かりづらい場所に、腕を組み壁に寄りかかる仁を見つけた。
『………。』
気まずい。
そんな言葉が頭をよぎった。だから、くるっと踵を返し再び歩き出してみた。無視した事になる、よね?
『ハァー…』
どんよりとした空気を纏い、俯き歩く私に再び仁が声を掛けてきた。
仁がいるから。
豆粒みたいにちっちゃいけど…
『よし!』
授業が終わり昼休みに入ると、気合いを入れた。今日は仁の所に行こう!授業中ずっと考えてた事を実行する事にした。
仁の反応が怖いけど、当たって砕けろ精神だ!!
いつもと同じオニギリに、お茶のペットボトルが入ったコンビニ袋をもち、騒がしい廊下を足早に歩いた。
『ハァー…』
足はどんどん進んでくのに、心がすごい遠くにあるみたい。心がついていかない。
『ハァー…』
さっきからため息ばっかり、暗いなあ私…ポジ子はどこ行った?
「おい…。」
『…ん?』
一人頭の中で現実逃避をしてた時、後ろの方で誰かに呼び止められた気がして振り向くと、ちょうど曲がり角の正面からは分かりづらい場所に、腕を組み壁に寄りかかる仁を見つけた。
『………。』
気まずい。
そんな言葉が頭をよぎった。だから、くるっと踵を返し再び歩き出してみた。無視した事になる、よね?
『ハァー…』
どんよりとした空気を纏い、俯き歩く私に再び仁が声を掛けてきた。


