ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ？

　今日最初の授業が終わり、ボーっとしていると、二限目の授業が体育に変更になったと知らされた。無言でジャージに着替え、体育館に向かっている途中に何度も綾に止められた。


「今日は休んだら？」


『大丈夫だよ! 何ともないんだから!』


心配し過ぎる綾を無理やり納得させ、無理をしないと約束し授業に参加した。
　バレー用ネットを設置してると、先生が入ってきた。一気に静まる体育館内に笛の音が響き、一瞬で生徒が集まった。
注意事項のあと、しっかりと準備運動をし、試合が始まった。


　私の相手チームは綾だった。「よろしくお願いします」の挨拶を交わすと、先生の笛を合図に試合が始まった。
始まってそうそう、相手チームに一点決められ、みんながムキになり始めた。


「綾!」


「はい!!」


ボールを叩く音のあと、床に落ちる音がした。
周りの声援も大きくなり、再び綾にボールが渡った瞬間、周りの空気が一変した。


「綾、お願い!」


「はい!!」


ブロックを交わしたボールは、まっすぐ私目掛けて飛んできた。
「危ない!」そんな声を聞きながら、ボーっと向かいくるボールを見つめていた。


「葉瑠ー!？」


最後に悲鳴ににた声が聞こえ、意識を失った。