「だから、何を言われても我慢出来た。“アイツは遊び人だ”そんな噂が流れた時、好都合だとも思った。
でも、正直ギリギリだった。学校では誰にでも手を出す遊び人を演じて、家に帰れば何も知らない弟に無視されて……。
何してんだろう?って毎日思った。精神的にキツくても、次の日になれば頑張れた。今はだいぶ楽になったけど」
笑いながら話す姿を見て、また胸の奥が苦しくなった。
「僕、守られてばっかりだ……」
唇を噛み締め、机を見つめる柚樹の手は悔しさを隠すことなく握りしめられていた。
「今はそれでいいんだよ、いつか大切な人を守る時、俺の大変さが分かるから!」
「僕も兄さんみたいにやれるかな?」
「大丈夫、大丈夫!俺の弟だもん」
「そっか。兄さん、今まで守ってくれてありがとう」
「柚樹……」
2人の顔は今までみた中で一番素敵な笑顔だった。
でも、正直ギリギリだった。学校では誰にでも手を出す遊び人を演じて、家に帰れば何も知らない弟に無視されて……。
何してんだろう?って毎日思った。精神的にキツくても、次の日になれば頑張れた。今はだいぶ楽になったけど」
笑いながら話す姿を見て、また胸の奥が苦しくなった。
「僕、守られてばっかりだ……」
唇を噛み締め、机を見つめる柚樹の手は悔しさを隠すことなく握りしめられていた。
「今はそれでいいんだよ、いつか大切な人を守る時、俺の大変さが分かるから!」
「僕も兄さんみたいにやれるかな?」
「大丈夫、大丈夫!俺の弟だもん」
「そっか。兄さん、今まで守ってくれてありがとう」
「柚樹……」
2人の顔は今までみた中で一番素敵な笑顔だった。


