ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「じゃあ、どこで現像してんの?」


『普通に写真屋さんとか?たまに家でも』


「へぇ~」


ちょうど見ていた本の中に同じプリンターを見つけ、それを指差し水樹くんに見せた。


『これと似たタイプです!!』


「それってさ、ケータイからもプリント出来るの?」


『SDカードがあれば大体は。普段どんな写真撮ってるんですか?』


「俺?俺は……」


「これ?」そう言って見せてくれた写真はどれも綾だった。


『綾ばっか……』


呆れるほど綾でいっぱいだった。綾の寝顔、笑顔、横顔…泣き顔まで。苦笑しながらケータイを返すと、水樹くんは写真を見て微笑んだ。


『本当に好きなんですね、綾の事』


「好きじゃなかったら、付き合ってないし。てか、時々マジで怒られるんだけど、桜庭いじめんなって。だから、すげーヤキモチ」


唇を尖らせいじけてみせる水樹くんに、綾がどんな話をしたのかは分からないけど、自分は綾から水樹くんの話ししか聞かないと告げた。


「マジで?」


『はい。いつも楽しそうに話してますよ?』


それを聞いた水樹くんは、嬉しそうに笑った。