静かな廊下を早足で歩き、開けっ放しのドアから教室を覗くとそのまま入った。
まだ残ってる生徒がいたけど、仁がいるか確認する時間はなかった。
机の中の教科書類を適当にカバンに詰め、教室を出ると、階段を下り薄暗い写真部のドアを開けた。
『こんにちは』
ドアを開けると、暗室のカーテンが閉まっていることに気づいた。
テーブルの上にはカバンが置かれ、ソファーにはまた誰かが漫画を読んでいた。
「繭乃なら暗室にいるぞ」
入り口に突っ立ってると、そんな事を言われた。
『あ、ありがとう』
その声に少し聞き覚えがある気がしたけど、すぐには思い出せなかった。
カバンを椅子にのせ、暗室には行かずに本を読みながら待つことにした。
カメラの本がたくさんあるから、わざわざ繭乃くんに聞かなくて済む。
「来てたんですか?」
『うん』
読みかけの本に指を挟み、繭乃くんに向き直った。
『写真現像してたんだよね?』
「はい。 うまく撮れてるか心配だったんですけど……やっぱり傷があるとダメですね」
手元の写真を眺め、ため息を吐く繭乃くんに声をかけた。
まだ残ってる生徒がいたけど、仁がいるか確認する時間はなかった。
机の中の教科書類を適当にカバンに詰め、教室を出ると、階段を下り薄暗い写真部のドアを開けた。
『こんにちは』
ドアを開けると、暗室のカーテンが閉まっていることに気づいた。
テーブルの上にはカバンが置かれ、ソファーにはまた誰かが漫画を読んでいた。
「繭乃なら暗室にいるぞ」
入り口に突っ立ってると、そんな事を言われた。
『あ、ありがとう』
その声に少し聞き覚えがある気がしたけど、すぐには思い出せなかった。
カバンを椅子にのせ、暗室には行かずに本を読みながら待つことにした。
カメラの本がたくさんあるから、わざわざ繭乃くんに聞かなくて済む。
「来てたんですか?」
『うん』
読みかけの本に指を挟み、繭乃くんに向き直った。
『写真現像してたんだよね?』
「はい。 うまく撮れてるか心配だったんですけど……やっぱり傷があるとダメですね」
手元の写真を眺め、ため息を吐く繭乃くんに声をかけた。


