ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「ちょうどよかった、今柚樹の事聞こうと思ってたんだよ」


「だったらこんな所じゃなくて、直接教室にくればいいだろ?」


「俺が連れ込んだみたいな言い方するけど、来たのはアッチだから!」


二人が言い争ってる間も、私の手はしっかりと柚樹に掴まれてた。
どうしてこんなに怒ってるんだろう?
さっきまであんなに怖かったのに、ふと冷静になった時そんな考えが顔を出した。


「まだ俺が嫌い?」


「嫌いだね。こんな人が兄だなんて、思いたくもい」


「ああー、兄ちゃんすげーショック!!」


「もう葉瑠にも僕にも話しかけないで。行くよ葉瑠」


『あ、うん。』


そのまま手を引かれその場をあとにした。