「──今日はここまで。 黒板、きれいにしとけよ」
チャイムがなり、先生の居なくなった教室はいつものように賑やかになり、隣でバカ笑いする高橋を一睨みし、教室を出た。
怒りを鎮めるため、意味なく保健室に来てみたけどあいにく浦田先生は不在らしい。帰ろうと扉に手をかけた時、ベッドの方から声がした。
「ちょい待ち、具合悪いなら寝ろてなよ?俺が出てく……」
カーテンが開き、目が合ったまま固まった。
そして一言「あんたか」とため息混じりに呟いた。
「前にあったことあるよね?」
ベッドに座り直すと質問をしてきた。その問いに頷くと「綾の友達?」と次の質問が返ってきた。
『うん』
「取りあえず入れば?」
『もう、行くから』
「いいじゃん、少しくらい。聞きたい事もあるし!」
不適な笑みを浮かべ近づいてくる彼から、逃げようと何度も足に力を入れてるのに、蛇に睨まれたカエルのようにピクリとも動かなかった。
一歩一歩近づく足音が、スローで耳に届く──
『わあっ!!』
急に手を捕まれ、後ろに引っ張られた。
「なにしてるの?」
気づくと誰かの後ろに立っていた。
チャイムがなり、先生の居なくなった教室はいつものように賑やかになり、隣でバカ笑いする高橋を一睨みし、教室を出た。
怒りを鎮めるため、意味なく保健室に来てみたけどあいにく浦田先生は不在らしい。帰ろうと扉に手をかけた時、ベッドの方から声がした。
「ちょい待ち、具合悪いなら寝ろてなよ?俺が出てく……」
カーテンが開き、目が合ったまま固まった。
そして一言「あんたか」とため息混じりに呟いた。
「前にあったことあるよね?」
ベッドに座り直すと質問をしてきた。その問いに頷くと「綾の友達?」と次の質問が返ってきた。
『うん』
「取りあえず入れば?」
『もう、行くから』
「いいじゃん、少しくらい。聞きたい事もあるし!」
不適な笑みを浮かべ近づいてくる彼から、逃げようと何度も足に力を入れてるのに、蛇に睨まれたカエルのようにピクリとも動かなかった。
一歩一歩近づく足音が、スローで耳に届く──
『わあっ!!』
急に手を捕まれ、後ろに引っ張られた。
「なにしてるの?」
気づくと誰かの後ろに立っていた。


