恋色模様



椎奈は私をぎゅーっと抱きしめた。

私の目からは涙が溢れた。

「どうしたの?」

私は陽向の事、夢をみた事、お母さんの事をすべて話した。

話して、2時間が経過していた…。

アイスティーの氷はすべて溶けていた。

「つらかったね…」

椎奈はそう言って背中をさすってくれた。

「とりあえず……」

椎奈は私の荷物をみて、私の方をみた。

「あたしの家おいで?」

そう言って笑ってくれた。



笹山家。

「あら〜!麗ちゃんじゃないの!いつこっち戻ってたの?」

相変わらずの椎奈ママ。

優しい笑顔で迎えてくれた。


「順番に整理していこ?もちろん一緒にね?」

私はうなずいた。

椎奈の一言一言が胸を温めた。