「よう、マスター。
相変わらず繁盛してるな。
取り敢えずビールと、適当につまみを頼む」
ドルメックが、カウンター席に座りながら注文している。
トールもそれに習い、隣に腰掛けた。
注文を受けたマスターが、勢い良くビールジョッキを二人の前に並べた。
「なんでぃ、ドルメック!
今日は女じゃなくて男連れかい。
趣旨替えでもしたのかよ?!」
そう言って豪快に笑う。
ドルメックもトールも嫌な顔をして目を見合わせた。
ゲンナリとしてマスターの方に向き直る。
「勘弁して下さいよぉ〜。
アタシはノーマルですから〜」
「俺だって女がいい。
この店のマスターが綺麗なママだったら言うこと無いと思う位だしな」
目の前に豆やジャーキー、チーズ等、様々なつまみが並べられていく。
全ての皿を置くと、ニヤリと笑った。
「ごゆっくり〜♪」
最後まで茶化していくのを忘れない。
ゴツい見た目とは裏腹に、茶目っ気たっぷりのようだ。

