「…あぁ、ありがとう。
ところで、この書簡はなんなんだ?
あんたも討伐メンバーなら知ってるだろ?」


先程渡された書簡を掲げ聞いてみた。
テイシンは頷き、説明してくれた。


「そいつは城への招待状だよ。
明後日の夕方頃から、集まってる部族だけでもってことで、親睦会を開くんだと。

あんま行きたくないとは思うが、全員参加だそうだ。

しかも、その後は討伐に向かうまでずっと城で過ごすことになるらしい」


折角城から離れて討伐の時を待っていたのに、それすら叶わないという。
溜息が漏れた。


「……そうか、仕方ないな。
テイシンさん、俺がぶちギレない様に祈っててくれよ…」


そう言って苦笑する。

テイシンは頭を掻いた。


「あんま煮詰まんなよ?」


心配そうにドルメックの顔を覗き込み、そこで動きが止まった。
暫くドルメックの顔をまじまじと見る。


「おまえ、結構男前な。
ニッツーの好みのタイプだなぁ…」


そう言って少し思案する素振りを見せる。


(…ニッツー?)


訝しげにテイシンを見ていると、視線が重なる。
若干複雑な笑みを浮かべ、ドルメックにこう言ってきた。


「おまえ、少し気晴らししたら?
いい女紹介するぜ?」


そこで一度止まり、ドルメックに確認してきた。


「女、大丈夫だよな?」

「……どういう意味だ?
年相応には経験してきてるつもりだよ」


そう答えると、頷く。

早速行くぞ、とドルメックを促すのだった。