『!!!』


俺らはその声に、ビクッと一斉に反応した。


≪今とても面白い事をやっているんだ…君達も見学していったらいい≫


ドア越しに聞こえる声。

これは確かにアイツだった。


『柏…倉……』


『おい…逃げるぞ…』


小声で中島が言った。

俺らは頷いて、慎重に入口のドアに近付いた。



≪あぁそうそう…≫


柏倉は見えているかのように話をした。


≪私はうっかり者でね。
ちょいと硫酸と水をぶちまけてしまって…とてもじゃないが廊下を通ろうと思わない事だね≫


『…!!!』


ジュワァア…


柏倉の言う通り、床には液状のものが辺り一面に浸されていた。

それは撒かれた水に反応し、発熱をし始めている。


『なっ…いつの間に…!!?』