さっきまで角度的に机が邪魔でよく見えなかったが

通路には…まだ何人かが倒れていた。

白目を向き泡を吹く奴、痙攣を起こしビクビク震えている奴…

他にも、見るに堪えない生徒達が無惨にも床に転がっていた。


教科書が散らばっている様子を見ると

恐らく化学か何かの授業を受けていたのだと分かる。


『!!やだっ…』


上沢はギュッと俺のYシャツの裾を引っ張り顔を埋めてきた。

…くそ、今はドキドキしてる暇なんてない。


『な、なんだよ…ここ…』


『なぁ、もう出ようぜ!!ここはヤバすぎるって…!!!』


中島の提案に、反対する理由もなく立ち上がろうとすると…

上沢が小声でねぇ、と呟いた。


『準備室…何か…音、しない…?』