血に染まった白いYシャツ。

口から流れているのも同じ、紅色。

無造作に転がる一人の学生の…身体。


.●・..・●.・



『うわっ…』


俺は顔を歪めた。


『ひっ……きゃあぁあぁ!!!!!』


ドンッ…


上沢は恐怖のあまり、その場から離れようとした拍子に

棚にぶつかってしまった。


ガラガラガラガラ…


ガシャーン!!!!


『!!!』


棚が開いていたらしく、上沢の頭上から物が落ちてきた。


『上沢…!!!』


『ケガないか!??』


俺らはすぐさま彼女の元へ駆け寄った。


『痛っ…』


頬が少し切れていた。

だが、幸いガラス類は無く、ナイフのような物によるかすり傷だけで済んだようだ。

俺は下に落ちた銀色に鋭く輝く物を手に取った。


『メス…?こんなん元々あったか!?』


『!!!お、おい…こっ、ちも…っ』


中島が再び指差す方を見れば…