「あれ、蕾斗車‥?」


「姫子をバイクに乗せれねーだろ、危ねぇし」


「いいなー‥俺も免許ほしー」



涼くんと蕾斗は私の2個上で18歳。

4月生まれの蕾斗はもう車の免許を持ってんだけど、涼くんは12月生まれだからまだ免許を持ってないんだって。


いつだったか前に、涼くんと一緒に帰っている時に聞いた話だ。



「じゃ、涼。案内よろしく」


「おぅ」



涼くんがバイクを出すと、蕾斗も涼くんに続けて車を出した。



「姫子、いまから行くけど大丈夫か?」



途中、不安そうな私を横目に蕾斗が聞いてきた。



「大丈夫だよ?
それより、私行ってもいいの?」


「お前は、涼と車ん中で待ってな?」



やっぱりか‥。



蕾斗の言葉に頷きながら少し安心した。