「蕾斗‥」


「んー‥」



なんだかこうして蕾斗を起こすのも久しぶりかも‥



「もう5時30分だよ??」



───ぐいっ


──ちゅ



「らっらいと‥!」



私の怒りの声も無視して至近距離で顔を見てくる蕾斗さん。



「な‥に?」



私の頬に手を伸ばすとその伸ばした手の親指が私の目の下に触れた。



「クマ出来てる‥


寝てないの??」



「ねっ寝たよ?!
大丈夫だから‥!」



蕾斗の手をはね除けると私は避ける様に部屋を出た。


どうしてわかったんだろ‥?


いつもより濃くファンデのせたのに。


どうしてあんな目をするんだろう‥


あんな優しい目を向けられたら、その優しさに甘えちゃいそうだよ‥。