「こんなの‥姫子に見せなくていい。ってか､姫子見んなよ」



見んなって言われても‥


見んなって言われると見たくなっちゃうのが人間の心理でしょ？



「姫子､返事は‥?」


「は‥‥い‥」



見たいけど‥

見ちゃダメなんだよね‥


私の返事を聞いた蕾斗は少しホッとした表情をして涼くんの方に向き直った。



「てか､お前変装しないで迎えに行ったのかよ？」



えっ､それ貴方が言っちゃいます？



「え〜､だって変装とか苦手なんだもん」


「お前､また変な報道出たらどうすんだよ？！」



えっ､リアルに貴方がそれ言っちゃいます？



「蕾斗に言われたくないよ」



うん。

まともな意見。



「いや､昨日と今日とでは訳が違うだろ？」



えっと‥

何が違うんでしょう？



「でも緊急事態なのはどっちも変わんないでしょ？」



緊急事態だったの？！



「まぁそうなんだけど‥。明日からは気を付けろよ」



口ごもる蕾斗。


ってか‥‥


ん？？？



「明日っ？？！」



明日も涼くんが迎えに来るの？？