ガチャ

「お邪魔しま~す。」

「ここ、優ん家だから。」

「あっ、そっか。」

優は真っ暗な玄関の壁を手で探りながら電気を探した。

パッ

「電気ついた……あれ?」

「どうしたの?」

「この家……」

優は他の部屋を見始めた。

「結構広いわね~。」

「おぉ~いいな。」

優の家は、一人暮らしにしてはとても広く、空き部屋がたくさんあった。

「ねぇ、シルフェ。この家って…」

ー気付いたか?お前の本当の家を持ってきたんだ。といっても、中身だけだがなー

『なんで?』

ーその方が生活しやすいだろ。家具とかそろってるしな。ー

『ありがと。』

そういって、優は奥の部屋に入っていった。

「私達も行ってみましょうか。」

切原家の人達が部屋にいってみると机を前に首を傾げてる優の姿があった。

「どうしたんだい?」

「通帳が何故か机の上にあって、しかも2つあるの。なんでだろ?」

「なぁ、優ちょっと通帳見てもいいか?」

「ん?いいよ。」