「……私の下には4歳離れた弟がいて、弟はすごく可愛くて親に愛されていました。その反面、どうしてかわからないけど私は嫌われていて、いつも冷たかったんです。でも、弟だけは私を好いていてくれて私も弟が好きでした。」

その場にいるみんなが真剣に優の話を聞く…

「ある日、私は弟と二人で公園で遊んでいました。私が投げたボールが道路にでてしまい、私が取りにいったんです。そしたら車がきて……それに気付いた弟が私をかばって死んだんです。」

「っ……」

「そして、弟の葬儀が終わったあと、こんなことを親に言われてました。……〈お前のせいで翔が死んだ!!お前が死ねばよかった!!お前なんか生まれてこなければよかった!!〉って。」


「「ひどい……」」

「……その後、私は親に捨てられ一人暮らしを始めました。捨てられたといっても一応お金は出してくれているんです。いやいやだと思うんですけどね………………」

そして、優は黙ってしまった。