「あっ、優ちゃん!おかえり!テニプリ見てるんだよ!」

「テニプリ?」

「うん。テニスの王子様って言ってテニスのお話なんだ」

「へぇ~」

「優ちゃんも一緒見よ?お母さん達7時まで帰ってこないって言ってたから」

「………じゃあ見る(ニコッ)」

優達は両親に1ヵ月に1回しか二人で遊んではいけないと言われていた。

最初は絶対に遊んではいけないと言われていたが、優が大好きな翔は両親にお願いして、1ヵ月に1回だけ遊んでもいいようにしてもらった。

しかし、両親が仕事でいないことが多かったので、よく二人で遊んでいた。

〈パコーン パコーン ウォンバイ越前6ー1! まだまだだね 〉

「凄い……」

「凄いでしょ?僕リョーマ好きなんだ~」

「リョーマ?」

「さっき、まだまだだねって言ってた子♪」

「あぁ~主人公か~。私もテニスやってみたいな~」

「お母さん達に言ってみたら?」

「言っても無駄だよ。私、お母さん達に嫌われてるから……」

「無理だったら僕からお願いするから!ねっ?」

「ありがとう(ニコッ)」

そして、優は自分の部屋に戻り、ご飯になるまで勉強していた。