空の彼方へ

｢やめろぉ！｣


レストの攻撃により、少女は弾き飛ばされる。


｢いやぁぁ！｣


彼女は倒れこんだまま、しばらく動かなかった。


｢…大丈夫か？｣


｢……ぁ…私…今まで何してたの？｣


｢え？｣


どうやら彼女はさっきまでの彼女とは全く違う。


正気に戻ったらしい。


｢あ…ごめんなさい、私…いきなりあなたに攻撃したりして…｣


｢いや、別にいいよ…でも…君が言ってたアモールの味方が許さないとか…あれって何なんだ？｣


すると彼女はゆっくりと口を開く。


｢…お兄様はアモールの頼みを断ったせいでこのような姿にされたのよ｣


｢え？頼みって…？｣


｢…私たちと共に世界を滅亡させ、また新しい私たちだけの世界を作らないかって…｣


｢え…｣


｢…だから私はこんな姿にされたお兄様を元に戻す方法を探しているんだけど…でも見つからなくて…｣


彼女の声が次第に震えてきたのを見てレストは言った。


｢…俺…おまえのお兄さんを助けるのに協力するよ｣

｢え？！｣


｢なんか…こんな姿見たら助けたくなったよ｣

レストは彼女の兄を見る。

｢…ありがとう｣


すると突然空から声が聞こえた。