空の彼方へ

レストの攻撃は見事メロに命中した。


｢う……案外やるわね……でも私はおまえらを消してやる…そのために今日はここにきたのだ｣


メロは脇腹をおさえながらニヤリと笑う。


｢なんで私たちを殺すの？｣

リァリィが杖を出し、言う。

｢邪魔だからさ、アモール様がこれから世界を作ることにな！｣


｢邪魔だから…罪のない人を殺すの？｣


｢そうさ、無力な命はアモール様にとっては不必要なんだ、おまえたちもな！｣

｢酷い…酷いよ…｣


アミストが声を震わせながら言うと次の瞬間、メロは手を上げた。


｢邪魔者は消え去れ！｣


すると空中に黒い雲が広がり、いくつもの黒い槍がレストたちをめがけて降ってきた。


｢させない！｣


リァリィが杖をあげると四人のまわりに透明の盾を張り、槍を弾いた。



｢ち…手強いな…｣


メロは舌打ちをし、また手をあげようとするとレストがメロに剣の先を向けて突進して来た。


｢お前の好きにはさせない！｣


レストは彼女の肩に向かって大きく円を描くように剣を振り上げた。