「………じゃあ裕希にします。」

「おう。」




無言がつづく。 


どうしよう。なんか喋って。 


「なぁ美奈子」

「っ!」

「はははっ。お前が呼び捨てなら俺も呼び捨てにするわ。」

「何それっ。びっくりした、いきなり……呼ぶから。」

「わりぃ。」

私達は互いに顔を見た。

そして微笑んだ。 



ゆずの香水とまゆのおかけで裕希と近付けた気がした。 

「やべっ。遅刻するぞ!走ろ!」
「あっ。うん!」

時計の針はもう8:13をさしていた。 

今日は時間が経つのが早い。