そのフロアに立っている女の子は。

僕の知らない女の子だった。



桜ちゃんは確かに可愛い。

けど、強引すぎて苦手だった。



なのに。

目の前で踊っている彼女は、凄すぎて。

キラキラ輝いていて。

目眩がする。



嫌い… 苦手…



いや、そんなのは僕の思い込みだったのかも。



昔、むっちゃんが好きだった。

むっちゃんが好きだから、誰にも邪魔されたくなかったから。



そう勝手に思い込んだのかもしれない。