「やっぱり、ターゲットにされてるね。」 西塔さんが顔をしかめた。 咲にも言われた言葉だ。 「うん・・・。」 私は暗い声で言った。 「ねぇ、知ってる?」 佐倉田さんが変な顔で言った。 二人はこそこそしゃがんで私もしゃがんで二人の話を聞いた。 「荒月って、不良だったんだけど2年になってから、 不良をやめたんだって。」 西塔さんが教室のはじにいる荒月をチラッと見て言った。 荒月は荷物起きロッカーの上で顔を伏せて寝ている。