狼と赤ずきん。





「あっ!図書室だし、辞書で調べよう!」


「うん!」



私と咲は辞書がある本棚に向かった。


咲が一つの英和辞典を手に取った。


「なんとなくの単語で引いてみるね。」


そう言って、先は辞書を引いた。


長い間沈黙が続いた。



「あった!」


咲が小声で叫んだ。


「なんて読むの?」


私はウズウズした。


咲は笑って返した。




「英和辞典、家にある?」


咲が変な事を聞いてきた。



「ウン・・・あるけど?」



「じゃあ、メモして。」


咲に言われたとおりに、


いつも何かあるときに持ち歩いている小さな筆箱から、


シャープペンシルとメモ帳を出した。